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平成16年度

教養試験

No.1

次のA~Eの説明文のうち,明らかに誤つているものの組み合わせはどれか。

A『万葉集』は,奈良時代後期に成立したと推定され,現存する我が国最古の歌集で,短歌・長歌・旋頭歌など約4500の歌が収められており,内容的には相聞・挽歌・雑歌に大別され,編者は不明だが,大伴家持が有力視されている。

B『竹取物語』は,『源氏物語』に「物語の出で来はじめの親なる竹取の・・・」と記されている点からも我が国最初のつくり物語といわれ,『宇津保物語』とともに,平安時代初期の物語文学の重要な位置を占めている。

C『平家物語』は,鎌倉時代に成立した我が国最初の軍記物語で,源平両家の興亡盛衰が量的にもほぼ同じようにそれぞれ生き生きと描かれており,筆者は確竃されていないが,信濃前司行長説が比較的よく知られている。

D 『土佐日記』は,仮名で書かれた日記としては我が国最初のものであり,紀貫之が自分を女性と見立てて書いたものである。土佐から京の都までの紀行文的色彩が強いとともに,紀貫之という人物の人間性もよくうかがい知れる。

E『奥の細道』は,江戸時代の享保年間に活躍した松尾芭蕉の俳論集で,五七五の俳諧を初めて文学的に確立させた作品として著名であり,また,松尾芭蕉の門人として,向井去来,榎本其角,与謝蕪村など優れた俳人が世に出た。


1 AとC
2 BとD
3 CとE
4 AとD
5 BとE