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国家公務員試験における合格者の決定方法
「平成28年度国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験) 合格者の決定方法」などで示されているとおり、国家公務員試験では、合格者の決定方法として「標準点」が用いられています。
「標準点」は下記の式によって求めることができます。
標準点=10×試験種目別の配点比率×{15×〔(素点-平均点)/標準偏差〕+50}
※小数点以下切り捨て
この「標準点」を求める式ですが、実は「偏差値」を求める式と非常によく似ています。
偏差値
偏差値は、下記の式により定義されます。
偏差値={10×〔(各データ-平均値)/標準偏差〕+50}
式を見れば分かる通り、あるデータ=平均値ならば、偏差値は50となります。また、あるデータと平均値との差が大きくなるほど、偏差値は50を境に上下することとなります。
このことから、得点が平均点よりも高い場合には偏差値が高くなる、ということが、分かるのではないかと思います。
なお、「偏差値」を求める式の中に出てくる「標準偏差」は、データの散らばり具合を表す指標である「分散」の正の平方根であると定義され、「分散」は以下の式で表されます。
分散=(各データ-平均値)^2の総和/データの個数
国家公務員試験で用いられる「標準点」と「偏差値」との関係
先述したとおり、「標準点」を求める式と「偏差値」を求める式とは、よく似ています。
ここで、もう一度「標準点」と「偏差値」を求める式をそれぞれ見てみましょう。
標準点=10×試験種目別の配点比率×{15×〔(素点-平均点)/標準偏差〕+50}
偏差値={10×〔(各データ-平均値)/標準偏差〕+50}
上の2つの式について、それぞれ太字で示した部分を見比べてみると、ほぼ同じであることがわかると思います。
つまり、国家公務員試験の合格者の決定方法として用いられている「標準点」とは、本質的には「偏差値」であるのです。