公務員試験で出題される時事問題は、大体テーマが決まっていて、「政治」、「経済」、「社会福祉」、「国際社会」、「環境問題」などが主なものです。

スポンサーリンク

「時事問題」対策の効用

「時事問題」への対策は、みなさんが思っている以上に有益なものであり、一石二鳥どころか、一石三鳥、一石四鳥となるポテンシャルをも秘めています。


以下、詳しく説明します。
ここで、日本の選挙制度について考えてみましょう。


2016年現在、18歳選挙権は「時事問題」として扱われます。
これが、10年後となると、現代史の文脈で扱われることとなるでしょう。


また、70年近く前に実現した完全普通選挙は、2016年現在、間違いなく「歴史」に属することですが、18歳選挙権とからめて「時事問題」の選択肢の1つとして出題される可能性もあります。


このように、あるテーマについて長期的な視点で時系列を追うことで、「時事」と「歴史」双方に対応できる知識が身につくだけでなく、知識同士が互いに結びつくことで、記憶がより確かなものとなります。


そればかりか、「時事問題」に関する知識が「教養論文」や「面接」で役に立つ場合もあります。


こういった意味で、「時事問題」への対策は、大変有益なものであると言えるのです。

スポンサーリンク

環境問題

このページでは、「時事問題」の中でも、「環境問題」についてまとめることとします。
以下、「日本国内」と「世界」に分けて、主な出来事を時系列にまとめていきます。


日本国内

まずは、日本国内での「環境問題」に関する主な出来事を時系列で見ていきます。

出来事 詳細
1891年 足尾銅山鉱毒事件 渡良瀬川周辺で明治期に発生。「日本の公害の原点」ともされる公害事件。衆議院議員であった田中正造が国会でこの問題を追及。明治天皇への直訴を図ったことでも有名。
1922年 イタイイタイ病発生 富山県神通川流域で発生した健康被害。四大公害病の一つ。骨がもろくなり、体を少し動かしただけで骨折してしまい、患者が「痛い、痛い」と泣き叫んだ事からこの名が付いたとされる。原因は、鉱山からの排水に含まれていたカドミウム。汚染された田畑で収穫された農作物を食べたことで症状が発生。
1956年 水俣病発生 熊本県水俣市で発生四大公害病の一つ。主な症状は、手足のマヒ、言語・知覚障害、全身けいれんなどの中枢神経疾患。原因は、工場排水に含まれていた有機水銀。食物連鎖を経て有機水銀が濃縮された魚介類を食べたことによって症状が発生。
1961年 四日市ぜんそく発生 三重県四日市市で発生した呼吸器系の健康被害。四大公害病の一つ原因は、石油化学コンビナートから排出された硫黄酸化物などによる大気汚染。近隣住民の多くが、ぜんそくや気管支炎を発症。
1965年 新潟水俣病発生 新潟県阿賀野川流域で発生した健康被害。四大公害病の一つとされる。原因は、工場排水に含まれていた有機水銀。症状が水俣病と共通していることから、第二水俣病とも呼ばれる。
1967年 公害対策基本法制定 高度経済成長期に顕在化した公害に対応するため制定された。大気汚染・水質汚濁・土壌汚染・騒音・振動・地盤沈下・悪臭を典型七公害と定義。事業者だけではなく、国や地方自治体にも公害を防止する責任があることが明示された。1993年、環境基本法が制定されるのにともなって、廃止
1973年 オイルショック 1973年に始まった第四次中東戦争をきっかけとして行われた原油の生産制限により原油価格が高騰。エネルギー供給の70%以上を石油に頼っていた日本のエネルギー政策に大きな影響をもたらし、原子力や天然ガスの積極導入が進められるきっかけとなった。
1993年 環境基本法制定 日本での環境保全の基本理念と、環境保全への行政の取り組みの基本方針を定めた法律。従来の公害対策基本法を発展させた形で制定
1995年 高速増殖炉もんじゅナトリウム漏洩事故 高速増殖炉は、プルトニウムを燃料とし、発電すると同時に消費した以上のプルトニウムを新たに生み出すとされ、“夢の原子炉”とも呼ばれた。国の核燃料サイクル政策の中核として、昭和40年代から研究開発が進められてきた。事故により運転停止となった後、2010年に試験運転が再開されたものの、トラブルにより再び運転は停止された。2016年現在、廃炉も視野にいれた最終調整が行われている
1997年 京都議定書採択 COP3(地球温暖化防止京都会議・気候変動枠組み条約第3回締約国会議)で採択された。先進国に温室効果ガスの削減を義務付けた議定書。最大の排出国であるアメリカは、経済への悪影響などを理由に議定書を離脱。国際排出量取引が導入された。
1999年 東海村JCO臨界事故 茨城県東海村の核燃料加工会社が起こした原子力事故。作業員2人が死亡し、住民など660人あまりが被ばくした。日本の原子力開発史上で被ばくによる死者がでた初めての事故。原因は、ずさんな安全管理体制にあるとされた。国の検査体制の不備も問題となった。
2010年 東京都が全国初の排出量取引制度導入 燃料、熱及び電気等のエネルギー使用量が、原油換算で年間1500キロリットル以上の事業所を対象とした制度。事業所ごとの排出目標値を定め、排出量が目標値を下回った事業所は、余った排出量を他の事業所に売ることができる
2010年 名古屋議定書採択 COP10(生物多様性条約第10回締約国会議)で採択された。生物から得られる利益をどう配分するか定めた国際ルール。生物資源の利用から得られる利益を、生物多様性を守る費用にあて、かつ途上国と先進国が利益を分け合う仕組みが定められた。
2011年 東京電力・福島第一原発事故 東日本大震災にともなって発生した原発事故。原子炉内で炉心溶融(メルトダウン)が生じたなどし、国際原子力事象評価尺度 (INES) において最悪のレベル7(深刻な事故)に分類される。2016年現在、福島第一原発から距離の近い複数の町村が、帰還困難区域に指定されている。
2013年 PM2.5が社会問題化 ディーゼル車の排気ガスや工場からのばい煙などに含まれる直径が1000分の2.5ミリメートル以下の極めて小さな粒子をPM2.5という。吸い込むと胸の奥深くまで入り込み、ぜんそくや肺ガンなど健康への悪影響が指摘されてる。
2016年 「水銀に関する水俣条約」締結 2013年開催の「水銀に関する水俣条約」外交会議において採択されていた「水俣条約」の締結について、国会で承認された。この条約は、水銀及び水銀化合物の人為的な排出及び放出から人の健康及び環境を保護することを目的としている。

世界

次に、世界での「環境問題」に関する主な出来事を時系列で見ていきます。

出来事 詳細
1954年 第五福竜丸被ばく アメリカによるビキニ環礁での水爆実験により、近くで操業していた日本の漁船「第五福竜丸」の乗組員23人が被ばく。2010年、ビキニ環礁は「核の時代」の幕開けを象徴するものとして、ユネスコの世界遺産に登録。
1971年 ラムサール条約 イランのラムサールで採択。水鳥と、その生息地である湿地の保全を目的とした国際条約。日本国内では、釧路湿原をはじめとして46か所の湿地が登録されている。
1973年 ワシントン条約 アメリカ・ワシントンで採択。野生動植物種の保護を目的とした国際条約で、絶滅に瀕した野生動植物の国際取引を規制
1986年 チェルノブイリ原発事故 旧ソ連、現在のウクライナにあるチェルノブイリ原発の実験運転中に原子炉が爆発した事故。30km圏内は今も立ち入り禁止区域となっている。事故を起こした4号炉は石棺で覆われているが、老朽化が問題となるなど、現在でも事故対応が継続中。
1992年 生物多様性条約 ブラジルのリオデジャネイロで開催された地球サミットで採択された国際条約。生物多様性の保全と持続可能な利用、生物資源の利用から生じる利益の公正な配分を目的とする
1992年 気候変動枠組み条約 ブラジルのリオデジャネイロで開催された地球サミットで採択された国際条約。「大気中の温室効果ガス濃度を、気候系に対して危険な人為的影響を及ぼすこととならない水準に安定化させる」(第2条)ことを目的とする。条約の締約国による会議は、COP(Conference Of the Parties)と呼ばれる。2016年現在、COP21まで開催されている。
2000年 カルタヘナ議定書 COP5(生物多様性条約第5回締約国会議)で採択された。バイオテクノロジーによって生み出された遺伝子組み換え生物から、生物の多様性への悪影響を防止することを目的としている
2007年 IPCCが第4次報告書発表 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、各国から学術論文など地球温暖化に関する情報を収集して分析する国連の組織で、「Intergovernmental Panel on Climate Change」の略。地球が温暖化していることは疑う余地がないこと、温暖化は人間の活動によって起きている可能性は「ほぼ断定できる」ことが、報告されている。
2012年 アメリカでシェールガスの生産量が増加 シェールガスは、地下深くの岩の隙間に閉じ込められた天然ガスの一種。それまではコストに見合わないとして開発されてこなかったが、採掘技術の向上により生産量が飛躍的に向上した。世界的に豊富な埋蔵量が見込まれており、有望な資源と目されている。
2013年 IPCCが第5次報告書発表 地球平均気温は、このまま対策を取らないと最大4.8度まで上昇し、世界全域で深刻な被害が起きることになると報告。被害が最小限となる気温上昇2度未満に抑えるためには、「省エネ」、「再生可能エネルギー」、「低炭素エネルギー(天然ガス、水素、原発)」、「CCS(CO2回収、貯留)」を組み合わせて乗り越えなければならない、としている。
2015年 パリ協定採択 フランスのパリ近郊で開かれたCOP21(気候変動枠組み条約第21回締約国会議)で採択された。温室効果ガスの削減について、法的な拘束力のある2020年以降の国際的な枠組みで、気温上昇を産業革命前に比べて2度未満に抑えるとし、さらに1.5度未満を目指して努力するとしている。温暖化対策の国際的な枠組みとしては、京都議定書以来18年ぶりで、途上国を含むすべての国が協調して削減に取り組む初めての枠組みとなり、世界の温暖化対策は歴史的な転換点を迎えたと言える。
2016年 パリ協定発効予定 協定は55カ国以上の批准と、批准国の温室効果ガス排出量が世界全体の55%以上になることが発効条件であるが、批准手続きの済んでいない日本は発効に貢献できないことが確定している。